ヘンリーヘンリーズのギター担当。


by hayashihiromu

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片山杜秀教授との公開討論会『国の死に方〜戦前日本と現在〜』①安倍政権の意図


先週の日曜日に、三田祭で片山杜秀教授と公開討論会を開催させて頂きました。先輩方にお膳立てして頂き、1年生が3人登壇し、教授にそれぞれ質問をぶつけていくというものです。大変勉強になりましたし、本当に面白かったです。もう楽しくて楽しくて、1時間半、ずっとにやにやが止まりませんでした。片山教授と先輩方に感謝です。来年、自分も今の先輩方のようになりたいですね。


今回のテーマは『国の死に方〜戦前日本と現在〜』というものでした。死へと向かっていった戦前の日本と現在の日本を比較し、改めて今の日本を考えよう、というものです。ではそもそもなぜ戦前と現在を比較するのか。これは、前回の記事の後半で少し述べましたが、歴史の流れが非常に酷似しているからです。
簡単に整理しますと‥。

戦前
大正バブル崩壊→長期デフレ突入→関東大震災→世界大恐慌→昭和三陸地震。
政治面では、23年間で16の内閣が誕生。最後に、東条英機の長期政権。

現在
1993年バブル崩壊→長期デフレ突入→阪神淡路大震災→リーマンショック→東日本大震災。
政治面では、22年間で15人の首相が誕生。そして、安倍晋三の長期政権が始まろうとしています。

さらに、両方の流れの中で見逃せないポイントは、グローバル化です。
第一次世界大戦前後は、資本の移動がかなり活発であり、今では第一次グローバル時代と言われているほど。今の時代は、言わずもがなですね。

この流れの中、日本は死へと向かっていった訳です。その流れに沿う様に、現在の日本も進んでいます。地震は偶然だとしても、このような奇妙な一致は、やはり背筋が寒くなる思いを抱きますよね。



このような前提を踏まえた上で、現在の日本は「死」(近代国家の統治の崩壊、国民国家の崩壊)へと向かって行っているのであろうか、ということを3つのトピックからお話しを伺いました。
①安倍政権の意図
②現在の天皇制の在り方
③若者の教育



まず、①「安倍政権の意図」についてです。
現在、安倍内閣は高支持率を維持していますが、何かと批判が多いことも確かです。まあ、批判が多いことは安倍政権に特出したものではないですが、なんというでしょう、国の形を変える、という意味での批判が多い様な気がします。右傾化だとか、新自由主義的だとかですね。実際に、憲法改正、増税、TPP、大規模な規制緩和等の、国が変わるような政策を行おうとしていますからね。

さらに不思議な点として、施行している、しようとしている政策の相反性です。
アベノミクス第三の矢の成長戦略において、規制緩和や自由貿易の推進という、新自由主義的な政策が並んでいます。小さな政府を目指し、国民には自助を求めているのです。しかし一方、国内ではナショナリズムを煽るようなことをしています。主権回復の日然り、反動的な憲法改正然り、歴史認識然りです。国民感情の統制をしながら、行っている政策は「自助」であり、国は面倒みないよーと言っている。これには、どのような意図があるのか。


一つの仮説として、「安倍政権は日本という国民国家をギリギリのラインで残そうとしている」、と考えれば、かなり辻褄が合います。


少し話しはズレますが、自分は、保守的な人間です。日本が好きです。変わらないでほしい。伝統と文化を大切に、日本人の人柄を大切に、この国を未来を紡いでいきたいと思っています。だからこそ、グローバリゼーションが嫌いです。新自由主義が嫌いです。

しかし、心では、このような感懐を抱いているものの、頭のどこかでは、これと逆のことを考えている自分もいます。
日本は、今すぐにグローバル化の道に転換しなければならない。規制緩和、改革を断行せねばならない、と。

なぜなら、グローバル化とはfactである、とどこかで思っているからです。好き嫌いではない、事実なのだと。
この言葉は、竹中平蔵教授がよく仰っているものです。竹中教授といえば、何かと批判もある方です。その内容は、「新自由主義者」だとか「アメリカのあれだ!」とか、「ばいこくだ!」とかだと思います。しかし、決してそうではない。竹中教授は、「グローバル化はfactである」という前提の下、そのような世界の中で、日本という国が上位に立てるように、と考えている方です。

グローバル化とは、フラット化です。フラット化とは、競争の舞台が世界になり、競争の相手が世界中の人間になるということです。インターネットの発達により、世界にあった壁はなくなりました。発展途上国の賃金は上がり、先進国の賃金は下がる。平等になっていく社会。それは、先進国の生活水準が下がるということを意味しています。

このように、世界はフラット化していく。しかしその一方、スパイキーな世界にもなっていくと、T・フリードマンは述べています。世界全体はフラット化するものの、一部の都市では、とてもスパイキーなものになる。なぜなら、世界中から人が集まって来るからだ、と。ニューヨーク、ロンドン、東京、パリ、ロサンゼルス、香港、etc‥。

だから、日本はもっと都市に力を入れなければならない。人が集まる都市を。そうすることによって、国を発展させるしか、スパイキーな都市を作るしか、国の発展は見込めないのではないか。

もしこれが竹中教授の言う様に紛れもない事実だったとしたなら、日本は、一刻も早く、この世界に適応できるように行動しなければ、国全体が沈没してしまします。しかし、この世界に適応できるような国とは、最早国民国家ではないのかもしれません。近代国家は瓦解するのかもしれません。

世界の状況を見てみてもこのようなもの。さらに加えて、日本国内の現状を見てみても、もう、国が全ての国民を支えられるようなシステムにありません。社会保障は年に一兆円増えて行きます。政府の借金は(国の借金ではないですよ)1000兆円を超えています。10%に増税したとしても、財源を補うだけの力は無い。それなのに、生活保護費は増える。しかし国は、もうお金を使えない。全ての国民を支えることができない。さらに、世界はフラット化している。これまでのような成長は見込めない。

だから、自助を求める。もう無理だから、切り捨てる。しかし、そうなった時、国民国家は崩壊し、近代国家の統治システムは崩れます。国民から税金を徴収し、国民にサーヴィスを提供する。これができなくなる。では国境を失くす?国境を低くしたEUを見て下さいよ。国は無ければならない。しかし、国家は国民の面倒を見ることができない。ではどうするか。


ここで、現在の安倍政権の行動なのだと思います。感情だけでも、日本国民を統合する。国民国家を保つために、ギリギリ、国民国家を保つために、日本国民の心を、改めて日本という国に集める。


フラット化する世界に適応するために、フラット化しても日本国民が頑張れるように、フラット化しても日本が存続できるように、日本を改造する。しかしそれは国家の求心力を低下させ、国の死へと向かうものでもある。だから、イメージだけでも、感情だけでも、日本国民を統合する。国を保つために、心だけでも、日本を統合し、国民国家をギリギリのラインで成立させる。日本を渦巻く、国が成立していかなくなるような国内情勢、国外情勢の中で、リアリズムと理想のビジョンの下、安倍政権は動いているのではないでしょうか。




①「安倍政権の意図」に関しては、このような仮説の結論でしたね。

安倍政権の行動のポイントは、「いかにお金を使わないか」ということにあると見ていいでしょう。だからこそ、片山教授は、徴兵制も否定しています。そんなお金どこにも無い、と。戦争するお金もどこにも無い。お金が無いんです。だから、政府の支出を減らそうとしている。というより、借金を減らさなければならない訳ですから。お金を沢山使わなければならない施策を、安倍政権は行わないだろう、ということです。


いやー。うん。いやー‥。
辛い世界になりそうですよね。10年後、どうなっていることやら。
しかし、安倍政権に関するこのような見方は、あまりなされていないような気がするので、面白かったです。良い議論をさせて頂いたと思います。あ、因に、自分がこのトピックを担当しました。

「グローバル化はfact」
鍵はこれですよね。今の現状を見てみると、正しいように思えます。しかし、グローバル化が原因で、金融危機が世界に波及したのは事実。グローバル市場における穀物価格の不安定さが、アラブの春の原因になったのは事実。そして、第一次グローバル化の行き着く果ては、世界大戦であったという事実。

グローバル化はfactなのかもしれない。しかし、それは地震のような自然現象ではない。抑えることはできる。実際に、第二次世界大戦後の世界は抑えていた。しかし、その世界でも綻びが出たため、またグローバルな世界へ‥。とりあえず、自分がどうにかできる訳ではないので、最悪の世界を想定し、自らの能力を上げていくだけですね。


他のトピックは、また別日に触れたいと思います。

ではでは。






つづーく















by hayashihiromu | 2013-11-26 01:33 | 普通

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